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ラグ

Lag

協力:飛谷 謙介(長崎県立大学准教授)

破裂音のズレを“輪郭の裕度”とし、電子レンジを用いて数百本のウインナーの声を聴く映像インスタレーション作品です。モニターのアルファベットは、破裂音を音声認識し、翻訳などに用いられる自動文字生成を行なっています。ウインナーの微かな個体差からアクセントや言語リズムを抽出し、あるはずのない意識を浮かび上がらせる試みです。

​2021年1月

秋田公立美術大学卒業・修了展2022『いつもの中に、「!」は潜んでいる。 “Discovery” is hidden in the everyday.』(秋田文化創造館2階 展示室A)

設営協力:須賀亮平、乙戸将司、高橋琴美、高橋鈴奈、白田佐輔、堀江侑加、村田晴加、山田汐音

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均一な加工食品であるウインナーソーセージ 数百本の差異を、音と文字で表した視聴覚作品です。 電子レンジを用いて同じ条件下で、 ウインナー1本1本をマイクロ波加熱し、 皮を破裂させることでウインナーが持つ個体差の抽出を試みました。

またその加熱音を録音し、強制的に行なった 自動翻訳結果を同時に再生することで、 破裂音のタイムラグを鑑賞するとともに あるはずのない意識を浮かび上がらせる 映像インスタレーション作品となっています。

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ウインナーは生産工程の中で食肉を画一化し、流通しやすい状態でスーパーに並んでいます。人工ケーシングされたウィンナーは、同一環境下で熱すると、ほぼ同じ時間に破裂し、似た破裂音を鳴らします。しかし、あくまで個体差があり、音色もタイミングも全く同じものはありません。

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ウインナーの素材は、人工ケーシングされたウインナーを使用しています。腸詰肉を同じ形に整形する行為を「ケーシング」と言い、天然と人工の2種類のケーシング方法があります。品質や形態の差が微小な人工ケーシングは、皮が薄く強度が高いため、破裂音が大きく、音色も均一となります。

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